エイズ
エイズとは、HIV(ヒト免疫不全ウイルス:以下エイズウイルス)に感染して起こる病気で、感染すると、身体を病気から守る免疫系が破壊されて、身体の抵抗力が低下し、様々な感染症や悪性腫瘍にかかってしまいます。
エイズウィルスに感染しても、すぐには症状が現れませんが、症状がないにもかかわらず、性行為などによって他人にうつる状態にある期間が長く続きます。
この期間を潜伏期間といい、短くて6カ月位から長い場合は15年以上の場合もあります。
潜伏期間を過ぎると、身体の抵抗力が弱まり様々な病気にかかります。
この発病した状態をエイズと言います。
発病してしまうと、現在のところ、完全にエイズを治す治療薬はまだありません。
ある種のがんと同じようにエイズは重篤な病気です。
しかし、エイズウィルスは感染力が弱く、感染経路も限られているので、エイズウィルスの感染予防は確実にできます。
エイズウィルスは主として血液・精液・膣分泌液によって感染するので、日常の社会生活では性行為以外ではまず感染することはありません。
エイズや他の性感染症予防にとって、性行為におけるコンドームの正しい使用は有効な手段となります。
心配な方は、エイズの検査を積極的に受けてください。
エイズウィルスに感染の可能性があったときから3ヶ月以降であれば、エイズウィルスに感染したかどうかの確実な判定ができます。
エイズの検査は、各都道府県の保健所で匿名、無料で受けられ、また病院でも受けることができます。
エイズ検査の結果を知ることは、二次感染防止ばかりでなく、自分自身にとっても、医師の指導を守りながら生活することによりエイズの発病を抑えることが可能となるため、非常に重要なことです。
現在では、発病を抑えるよい薬が開発されており、世界中でエイズの治療薬やワクチンなどの研究が進んでいます。
エイズウィルスは、感染者の血液・精液・膣分泌液に大量に含まれています。
エイズウィルスは、空気中、食べものの中、水の中では生存できません。
エイズウィルス感染者とおなじプールで泳いでも、同じ皿のなかの食べ物を分けあっても、同じコップで飲んでも感染することはありません。
また、エイズウィルス感染者が使用した便座や食器を共用しても、握手をしても感染しません。
エイズウィルスが、直接、血液のなかに入ってこないかぎり、感染の心配はありません。
エイズウィルスが血液の中に入ってくるような接触は、たとえば、無防備な(コンドームなしの)性行為、注射針や注射筒の共用(麻薬の回し打ちなど)、エイズウィルスの混入した血液の輸血や、同じくエイズウィルスの混入した血液で作られた非加熱の血液製剤を使用した場合などです。
エイズウィルスは蚊やダニ、その他の人間の血を吸う虫からは感染しません。
蚊やダニは人の体から血液を吸うだけで、血液を注入することはできません。
蚊やダニがエイズウィルスに感染した人の血液を吸ったとしても、その血液を他の誰かに注入することはできないのです。
もし、注入することができると仮定しても、蚊やダニが吸う血液の量はきわめて少なく、感染させる量にはほど遠いです。
また、エイズウィルスは、猫などのペットや他の動物によってうつされることはありません。
猿や猫の免疫不全をおこすウイルスは、エイズウィルスに似ていますが、動物の種類によって別々のウイルスなので互いに感染はしません。
献血された血液は、患者さんのために安全な輸血が行われるよう、血液型やエイズなどのウイルスの感染の有無など厳しい検査が行われています。
しかし、エイズウイルスは感染初期には、最新の検査によっても感染を発見できないことから、エイズ検査目的の献血は、患者さんにエイズを感染させてしまうかもしれない大変危険な行為となります。
もしも、エイズ感染の可能性がある場合には、専門の医療機関または最寄りの保健所に相談しましょう。
たった1回のセックスでも妊娠することがあるように、たった1回の無防備なセックスでも、エイズウィルスに感染する可能性はあります。
危険な行動をとっているかぎり、エイズウィルスに感染する可能性はいつだってあります。
1回であろうと、100回であろうと、回数は問題ではありません。要は危険な行動をとるかとらないかにかかっているのです。
経口避妊薬ピルを飲んだり、ペッサリーを使っていればエイズウィルスに感染しないという噂がありますが、ピルは性周期に影響を与えるホルモンをコントロールして排卵を抑え、妊娠しないように作られた薬です。
ですから、エイズウィルスを含むすべての性感染症の感染を防ぐことはできません。
ペッサリーは、セックスの前に膣の中に入れて子宮口にかぶせ、精子が子宮の中に入るのを防ぐゴム製の避妊具です。ですから、これもエイズウィルスやほかの性感染症を防ぐことはできません。
ピルもペッサリーも、エイズウィルスを含んだ精液や血液と、膣粘膜を遮断することはできないのです。
性行為によるエイズウィルス感染を防ぐ確実な方法は、現時点ではコンドームを正しく着けることだけです。
エイズウィルスは膣分泌液やカウパー氏腺液にも存在しています。また、膣内の粘膜は非常に傷つきやすいものです。
このため、勃起したらすぐに装着したほうが良いでしょう。
エイズウィルスは精液や膣分泌液にも存在しています。
男性性器や女性性器を口や舌で刺激するオーラルセックスも、精液や膣分泌液が直接口に入ることから、男性用コンドームや女性用コンドームを使用した方がエイズ感染予防には安全です。
エイズウィルスに感染しても、ほとんどの人には症状がありません。
この症状がない状態はしばらく続きますが、この状態を無症候性キャリアといいます。
さらに、免疫が弱くなるといくつかの日和見感染などをおこします。この状態をエイズの発症といいます。
未治療の場合であれば、エイズウィルスに感染した約半数の人が10年以内に発症すると言われておりますが、個人差が大きい病気です。
また、エイズの発病をおさえる薬や治療法が開発されております。
このため、医師の指示に従い、併せて規則正しい生活やバランスのとれた食事、適度な運動などの健康管理に取り組むことで、病気の進行を遅らせながら社会の一員として生活を送ることは可能です。
現時点では、エイズのワクチンはありません。
これはハシカやポリオ(小児麻痺)のように予防接種をすることで、エイズウィルスから身を守ることができないということです。
そのうえ、エイズウィルスは地域がちがったり、年月がたったりすると、表面の構造が変化する性質をもっています。
このことが、誰にでも効くワクチンを生産することを非常に困難にしています。
研究者たちは、エイズウィルスワクチンを開発に日夜取り組んでいますが、有効なワクチンの開発に成功するのには、まだ時間がかかると考えられています。
2006.11.15.23:31 | Permalink | Track Backs (0) |
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